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文化人類学9
_ 文化人類学 宗教史
どの宗教にも「脅し」の部分と「慰め」の部分が存在する。
たとえば「天国と地獄」「極楽と地獄」などという考え方はその典型的な例だ。これがもしも、天国や極楽だけで地獄がなかったなら、誘惑に弱い人間は堕落してしまうだろう。教えどうりの生き方をしなければ「地獄に落ちちゃうんだよ!」と脅すことで人々の向上心をかきたてる。したがって、地獄のイメージはできるだけ恐ろしい方が効果的である。
日本において、地獄のイメージがはっきり表わされるようになったのは、平安時代に源信によって書かれた『往生要集』という本からだ。また、キリストのプロテスタントが説いた予定説は人々を恐怖に追いやった。予定説は、人が天国へ行くか地獄に行くかは神様によってすでに決められている、というものだ。それによって、人々は自分は天国に行くはずであるとするために、勤勉に働き、禁欲生活を送り、それは結果的に経済的発展につながったのだ。
このように、宗教のあり方は人々に非常に大きな力をおよぼすのだ。
添付ファイル:
イスラム教の誕生.jpg 1104件
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Last-modified: Mon, 14 Jul 2008 13:54:15 JST (4659d)