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03A101 台風

_ 台風とは  

熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼び,このうち北西太平洋で発達して中心付近の最大風速がおよそ17m/s(風力8)以上になったものを「台風」と呼びます。 台風は上空の風に流されて動き,また地球の自転の影響で北へ向かう性質を持っています。そのため,通常東風が吹いている低緯度では台風は西へ流されながら次第に北上し,上空で強い西風(偏西風)が吹いている中・高緯度に来ると台風は速い速度で北東へ進みます。 台風は暖かい海面から供給された水蒸気が凝結して雲粒になるときに放出される熱をエネルギーとして発達します。しかし,移動する際に海面や地上との摩擦により絶えずエネルギーを失っており,仮にエネルギーの供給がなくなれば2〜3日で消滅してしまいます。また,日本付近に接近すると上空に寒気が流れ込むようになり,次第に台風本来の性質を失って「温帯低気圧」に変わります。あるいは,熱エネルギーの供給が少なくなり衰えて「熱帯低気圧」に変わることもあります。上陸した台風が急速に衰えるのは水蒸気の供給が絶たれ,さらに陸地の摩擦によりエネルギーが失われるからです。

_ 台風の発生数,経路

台風は30年間(1971〜2000)の平均で年約27個発生し,昭和26年以降の台風の発生数の最多は39個(昭和42(1967)年),最少は16個(平成10(1998)年)です。そのうち平均3個が日本に上陸しています。 また,上陸しなくても平均約11個の台風が日本から300km以内に「接近」しています。上陸する台風だけが被害をもたらすのではありません。例えば,関東地方の南(房総半島沖)を通過する台風は上陸しなくても関東地方に暴風や大雨をもたらします。 台風は,春先は低緯度で発生し,西に進んでフィリピン方面に向かいますが,夏になると発生する緯度が高くなり,下図のように太平洋高気圧のまわりを廻って日本に向かって北上する台風が多くなります。8月は発生数では年間で一番多い月ですが,台風を流す上空の風がまだ弱いために台風は不安定な経路をとり易く,9月以降になると南海上から放物線を描くように日本付近を通るようになります。このとき秋雨前線の活動を活発にして大雨を降らせることがあります。過去に日本に大きな災害をもたらした室戸台風,伊勢湾台風など多くの台風は9月にこの経路をとっています。

_ 台風23号の被害

台風23号は、10月20日に高知県に上陸し、今年の台風の中で最も大きな被害を及ぼしました。 死者・行方不明者を合わせると(10月28日まで)全国で91人にもなりました。 被害は人的被害だけではなく、暴風・大雨により農作物も被害を受け、野菜などの値段が高騰し我々の食卓にも影響を与えました。

_ 過去の大きな台風

・1934年9月21日には室戸台風。 ・1945年9月17日の枕崎台風では、死者行方不明者1154人。 ・1953年9月22日に近畿を襲った台風13号。 ・1954年9月24日の洞爺丸台風。 ・1958年9月26日の1094人の死者行方不明者を出した狩野川台風。 ・1959年9月26日の名古屋を水浸しにした伊勢湾台風。 ・1966年9月24日の山梨、西湖周辺で土石流被害の大きかった台風26号。 ・1991年9月27日の大分で風倒木によって数年にわたって被害を及ぼした台風19号など。

_ コメント

今年は日本列島への台風の上陸が、過去最高を記録するなど、本当に上陸の多い年でした。これは、地球温暖化の影響が大きいと思います。これからも地球温暖化が進み、さらに多くの台風がやって来るかもしれません。これに対して、我々は台風の怖さを知り、台風が来たときの備えが必要になると思います。

 
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Last-modified: Wed, 19 Nov 2008 14:36:26 JST (3288d)