<その他>
1)放射線測定に利用した機材とその仕様
はかるくん メモリーT(γ線)(写真の中のグレーのもの) および メモリーU(γ線・β線)(写真の中のイエローのもの)
<γ線>
検出器の種類: CsI(T1)(ヨウ化セシウム結晶):シンチレーション式
感度、計測効率: 0.01μSv/hにおいて10cpm以上
指示誤差: ±10%
エネルギー範囲: 150kev〜3Mev
測定範囲: 0.001〜9.999μSv/h
表示方式:デジタルレート・バーグラフ
サンプリング時間:60秒
表示間隔:60秒間の係数値を10秒ごとに表示
電池:リチウムイオン電池
記憶機能:600個記憶
使用時間:約100時間
外形:150×55×26(mm) 約175(g)
<β線>
検出器の種類: Si半導体 :シンチレーション式
感度、計測効率: U3O8のβ線に対して10%以上
測定範囲: 0〜9999cpm
表示方式:デジタルレート・バーグラフ
サンプリング時間:60秒
表示間隔:60秒間の係数値を10秒ごとに表示
電池:リチウムイオン電池
記憶機能:600個記憶
使用時間:約100時間
外形:150×55×26(mm) 約175(g)
2)東大サイトの放射線情報 「端的」過ぎる説明文訂正
【学内の放射線を計測して公式サイトで公表している東京大学が、測定結果に「健康にはなんら問題はない」と付記してきた一文を、全面的に削除して書き換えた。市民からの問い合わせが相次ぎ「より厳密な記述に改めた」という。学内教員有志からも「安易に断定するべきではない」と批判が寄せられていた。・・・(中略)・・・ごく微量でも放射線量に比例して発がんリスクがあるというのが世界的に標準的な考え方だと指摘。「(安全だと)強い断定をするのなら、悲観的学説をなぜ排除したか説明が必要だ」と主張した。・・・(中略)・・・有志世話人の島薗進教授(生命倫理)らは、「リスクを無視できるかどうかを国民が判断するためにも、正確な情報を提供する義務がある」と話す。】
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201106180200.html 2011年6月18日17時13分
上記ニュースに対するコメント。震災直後の頃に混乱を沈めるためには、一時的に断定的な表現も必要であったのだろう。だが、震災後3ヶ月以上経った現在としては、正確な情報を提供していく必要がある。
これは特別なことではない。たとえば、そば粉を利用した食品の表示に「健康にはなんら問題はない」という表記はしない。そば粉により呼吸困難を引き起こす人にとって、そば粉は死に至らしめる危険のある毒物である。だからといって一般的にはそば粉は危険物には分類されていない。そば粉何グラム等正確な情報を表記をするのみである。それを見て消費者の方で、そば粉アレルギーの人はその食品を避けるであろうし、そば粉が少し苦手な人は少量に留めるだろう。このことは、卵、牛乳、ながいも、花粉等々、多くの食品や物質にあてはまる。正確な情報を提供し、知り得た情報を自ら精査し咀嚼し判断ていく力は、情報社会に生きる人々すべてが身につけるべき情報リテラシーである。正確な情報を知り得ても、それをもとに自ら情報を判断することができないならば、情報リテラシー教育が急務の課題であろう。
3)下記はリアルタイムモニターです。
場所は山形市内鉄筋コンクリート建物内の値(β線 単位はcpm)です。
正確な情報を提供しますが、この情報をどう読み取るかは一人一人異なるため、断定的な表現や解説は一切行いません。
各自で情報を判断していただければと思います。